宮澤敏文

おじいちゃんの背中

「おじいちゃんが好きだったんだろうなあ」小学校5年生の松川村の森君が「ぼくはおじいちゃんが守ってきたりんご畑を守ってりんごを作るんだ」 赤いほっぺにしっかりした声で、「家族総出のりんごの収穫、作業が終わった後のみんなの笑顔がうれしかった」昨年亡くなられたおじいちゃんと家族全員の毎日のふれあいやりんごの厳寒の中でのてっか作業のような目立たない仕事をこつこつと働く中で示された姿が、10歳の子供の夢となった。

また小学校四年生の田倉さんは、「小さいときから二歳下の弟の子守をよくした。家族にそのことを褒められ、自然と自分より小さな子供の面倒を見るのが得意となった。家には曾ばあちゃんと曾おじいちゃんが一緒に住んでいる。おばあちゃんたちの世話をするのがうれしくて、笑顔で感謝される。わたしの将来の夢は、保母さんか介護施設のヘルパーさんになりたい」堂々と将来の夢をテーマにした作文を発表した。家族の人たちとの毎日の生活の中で、自分の立つ位置を与えられ、うれしく育て上げられている。

先日発表されたデーターでは古き教育県長野は不登校日本ワーストワンだという。

唱歌「母さんの歌」にあるように貧しい中から学費を捻出し、子の教育にあてた。子は学ぶことを何より大切に親の恩を心に刻み、雪の明かりで書を読み、蛍の光で書を書き、唱歌「ふるさと」の三番にあるように「志を果たしていつの日に帰らん」と親の恩を支えとして無我夢中で学び、生き貫いた。

時代は移り、少子化が進み一人っ子家庭が多くなった。当然核家族化が進み、家にはじいちゃんばあちゃんは一緒に住むことはなくなった。

離婚家庭が増え、多くの場合法律により、母親が子を連れ、母親の次のパートナーとの間で子供がいぢんつらい目にあっているのである。

子供が甘え、息を抜く場所がないのかもしれない。生き生きと真の笑顔で自然と夢の育つ場所がないのかもしれない。

家族でも学校でも社会でもそうであるが、やはり「一緒に汗し、一緒に笑い、一緒に涙する」このことが子供に夢を持たせて育て上げる原点だと気かなければと思う。

 「子を包む 笑顔の中に 夢育つ」星辰

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