元気作り
地域のコミニュティー(町村・集落)がなくなる4つの要素として「医院、商店、学校、働く場」を上げてきた。大好きな小谷村は、昨年北小谷小学校、中土小学校が地域から消えた。そして、ここ5年で9.2%人口が減少した。4,000人を大きく割る県境の村にとって約10名に1名が村からいなくなるということは大変なことである。
「若い人たちの働く場をつくろう」「地域の老人に少しでも現金収入を」とグリーン期のスポーツを基軸とした観光振興や廃止した小学校校舎を使った地域福祉施設の整備による地域の老後の安心造りと新たな雇用、農林業の産物を直売する振興など今ある地域力を見直すところから始まる地域づくりに汗を流しているが、今日は村議会議員の方々や地域つくりの役員さんと21名で農林を基軸とした活力づくりの視察に出かけた。
①地域で変われる豚でレベルの高いベーコンやハムを生産するJA 佐久浅間のキタヤツハム ②地域の母ちゃんや生産者が中心になり運営する東御市の道の駅雷電くるみの里 ③300年前から続く和紙の文化を復興し、和紙の生産のほかに、こどもや家族連れに体験させる長和町の和紙の里。それぞれの施設にはこだわりと信念を持つのリーダーがおられた。全て小谷村の地域力に関係するテーマである。
直売所や道の駅は、ただ品物が売れればいいといったものではない。地域の住民が汗して作った産物を売ることで収入をその地域住民に還元すること、農林産物・加工品を地域産業として根付かせること、その流れや連携、システムを作ることであると考えている。
新たな産業を誘致するのには様々な要因が挙げられる。時間もかかる。地域に住む一人ひとりの弱い住民の力で、自ら、活力を作る唯一の王道が農畜産物と向かい合うことであると考え行動してきた。
十数年前、安曇野スイス村を創った時も、ドライブインではないふるさとインを心に掲げて励んだ。「たかが農畜産物されど農畜産物である」
私の尊敬してやまない故松沢義人さんは亡くなる前まできのこの原木を大量に買っていた。「この県境の雪の村で生きるのは農林業と向かい合うことしかない、あとは出稼ぎに行くことだ」と話されていた。
北アルプス山麓小谷村の生き残りのための新たな挑戦は始まっている。
「雪とける 県境の谷に ふきのとう」 星辰
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