宮澤敏文

ふるさとの踏ん張り

長野県北西の県境小谷村に北野という集落がある。過疎の集落で、80歳に近い人が若手の働き盛りの集落である。しかしこの80歳近いは人たちが元気である。杜氏に出稼ぎに行ったり、奥山を駆け巡り、質のよい山ぶどうを見つけ里に移した…

妹の定年

久しぶりに、2歳離れた妹から手紙が届いた。工学部を卒業して日本IBM社に入社し、当時では、あまり例を見ない女性が専門分野で働きながらながら、二人の子供を育てた。 いろいろな困難があったと聞いたが、兄としては、同社の中央研…

百姓宣言

おてんと様と雨の恵みで、どんどん成長する野菜や植物を見ていると、言葉にならない温かい心持ちになる。 幼き日より、母や祖母から田んぼや畑に連れ出され、いやいやながらも土と親しみ、肥やしを天秤棒でかつぎ運んだこと、今思い出す…

キムチと味噌

朝 発酵した物を食べると体が喜ぶと聞いた。そういえば日本人は味噌を食し、欧米人は、チーズを、お隣の韓国では、キムチを毎日必ずといっていいほど食卓に並べる。 我が家では、一昔前は、隣近所、親戚が集まり、味噌を炊き、味噌玉を…

新しいグローブ

 末っ子の双子の二人が高校生活をスタートする。兄たちは二人とも毎日グランドの土と仲良くけんかしながら、高校野球と一つになっていた。そんな姿を見て育ったせいだろうか。彼らに迷いはない。  二人は中学校時代から公式野球を始め…

夫婦の会話

 朝のドラマ「芋たこなんきん」で、芸人藤山直美氏と国村隼氏が自然体で、メリハリのきいたいい夫婦を演じておられる。一日の仕事が終わり、夫婦二人で日本酒を注ぎ合いながら、いろいろな話をする光景がとても新鮮で、何か忘れていたも…

元気作り

 地域のコミニュティー(町村・集落)がなくなる4つの要素として「医院、商店、学校、働く場」を上げてきた。大好きな小谷村は、昨年北小谷小学校、中土小学校が地域から消えた。そして、ここ5年で9.2%人口が減少した。4,000…

2007年の元旦にあたり

 2007年の元旦は、雄大な北アルプスを背景に雲ひとつない黎明とともに明けました。恒例の地元諏訪神社へ2年参りに伺い、普段地域で助け合いながらともに暮らす顔見知りと日ごろの感謝をし合い、新たな年が始まりました。世界が平和…