宮澤敏文

急速な動き

昨年春、韓国経済を視察に伺ったとき「2004年海外との経済に90%依存している5000万人の小さな国の生きる道なのです。犠牲にするものの大きさは理解しています。」通商部の局長が述べられた発言を思い浮かべながら安倍総理のTPP交渉参加の報道を聞いた。

韓国では、アフリカや南半球の国に農地を取得して、そこで生産される農産物は、自国生産として自給率に入れており、その比率を全体の40%まで高めようとしていることなど、信州で80a土地を耕し、丁寧にコメづくりで、汗する私には思いもよらない現実であった。

関税がなくなり、TPPの経済となれば、日本に入ってくるコメは5000円/60kgほどであろうか。水田が水の国日本を築き、故郷の原風景を創ってきた。戦後何もない時代に、最も開墾された山里の水田は、耕作放棄地に様変わりし、クマやタヌキそしてイノシシの天下となった。

世界で、人口が減っている先進国は、日本と中国であろう。中国は一人っ子政策の影響で、今は減少しているが、近い将来また右上昇カーブに変わるだろうが、男女が結婚しない日本は深刻である。

2100年の日本の人口は、約今の50%まで落ち込むといわれている。日本が世界第3位の経済大国などは昔の夢で、高齢者中心の国となっていくであろう。

「先を見て政治を実行すること」は何より大切だと思う。

この時代、いつまでも今が今の状態でないのだ。まず働く場がなくなるであろう。家計はしぼみ、余裕などなく収入に合った生活をせざるを得なくなる。当然のことである。

年間の国の教育費が5.2兆円である。何と生活保護費の総計は3.4兆円にも上り、しかも毎年1兆円近いスピードで増加し続けているの聞く。防衛費は4.8兆円。国を維持するということはどういうことであろうか。

歴史は国の内部から崩壊することを教えている。    星辰

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です