宮澤敏文

かぶの根

昨秋、かぶの種を植えた。かぶの種は小さく、私のごつい手では、一つの植え床に数粒一緒に入ってしまった。持ち前のいい加減さで構わず見守っていると、丸く空いたマルチの10cmの植え床から4から5個の株が仲良く顔を出している。ま…

2014年年頭あいさつ「出発(でっばつ)」

明けましておめでとうございます。 旧年中は多くのご指導を頂き充実した成果を残すことができました。心から御礼申し上げます。 「苦しくても一つひとつ確実に実現することだなあ」と思いながら11月16日、田中知事時代机の奥で温め…

40年前の国際分業論争

神田駿河台の明治大学会館に出席者が歌う讃美歌が静かに流れ日本人口学会長を歴任された吉田忠雄氏をしのぶ会が執り行われた。 「質素であれ、家族を大切にしなさい。額に汗して働き、よい書と親しみ、自然を友としなさい」自らの信ずる…

函館の人

山国信州育ちの私にとって、港の言い知れぬペーソスと心騒ぐしらべそして海のかなたへの無限なあこがれが日々に疲れてきたり、節を感ずると決まったように足が向く。 海から文化がやってきて、農耕民族の定まった米中心の生活やまつりに…

二人の指導者

4月9日の朝のニュースで、「今日にも北朝鮮ミサイル発射か」と報道していた。画像にはソウル市内が映し出され、市民の反応をキャスターが現地駐在員に尋ねていた。 昨日までソウル市や地方の農村で米韓・EU韓FTA締結後の経済への…

畔のふきのとう

元旦から始めた30分ばかりの早朝の散策がやっと習慣になってきた。 出張先では、自然がきれいで名勝地が近くにある宿に宿泊するよう心がけている。いろいろな歴史のドラマの息遣いを感じての速足の散策心地よく、早起きが楽しみとなっ…

満天の桜

大久保利通公が眠る清水谷から、満天の桜の道を、雨上がりのすがすがしさと香りを友に、上智大学方面へと歩く。 紀州徳川、尾張徳川、彦根井伊の徳川幕府側近の頭文字を付けて「紀尾井町」とした歴史をかぎながら、春の朝を楽しみゆっく…

ワサビの力

昨年7月3.11災害の傷跡がまだ色濃く残る岩手県の宮古市、大槌町、そして岩泉町にバス1台で伺った。 まだ瓦礫処理もできず、何もなくなった町の跡に重たい気持ちで岩泉町に入った。町の避難所住宅で、そこの子供たちに童話や本、コ…

急速な動き

昨年春、韓国経済を視察に伺ったとき「2004年海外との経済に90%依存している5000万人の小さな国の生きる道なのです。犠牲にするものの大きさは理解しています。」通商部の局長が述べられた発言を思い浮かべながら安倍総理のT…

ふるさとの気合わせ創り

「都会の子供たちにふるさとを」と小中学校生が親元を離れ、大自然の中、地域の子供たちと一緒の学校に学び生活する「山村留学」が全国に先駆けて始まった長野県北安曇郡八坂村が大町市と合併して7年が過ぎた。 首都圏を中心にやってく…