2004年新春メッセージ
 時代の大きな変化のとき、厳しい環境の中での新たな創造の年が明けました。
 謹んで新しい年をお慶び申し上げますとともに、総ての皆さんがすこやかで心豊かな一年となりますことお祈りいたします。
 
 プラザ合意以来右下がりの日本経済は、中国や東南アジア諸国への生産拠点の移転にともなう景気・雇用等の国内不安を生み、その影響下で社会保険が国民保険に、月給制が日給制へと、県民の生活は厳しさを増すばかりです。

 この厚い雲をどう吹き飛ばすか、もちろん大量生産・大量消費の時代は確実に終えんした今、それぞれが自らの価値観に基づき、自分に合った生活環境を創造していくことが求められています。
 
 私は「ふるさとづくり」を、ずっと公約にかかげてきました。人と人とが信頼の絆で結ばれている喜び、春夏秋冬の趣を常に肌で感じていられる喜び、水が湧き出るようにわくわくこんこんと自然体の中で物事に向かいあえる喜び、この日本のふるさとの原風景といわれる北アルプス山麓・安曇野を拠点として生活できる喜びを確認しながら、「工夫して、汗をかいて」少しでも心温まる満足感が充ちる現実をつくることが、政治に身をおくものの役割であると努力してきました。


 今年も、ガンの制圧と第2次医療圏ごとの医療福祉体制の充実、今急務とされている教育の変革、働く場づくりと新しい産業の創造など、正念場と決めて邁進していきます。

変革期には「コロンブスの卵」的発案が大切です。例えば12月県会で指摘しましたが、決められた年次休暇を国民全員が100%取れば、経済効果で118000億円、新たな雇用で148万人が創出されます。特にこの地域の願いである観光の振興は、長期休暇と休暇取得の多様化が観光客増加の底上げ効果となると確信しています。この問題(ILO132号条約の批准)を含め今年はうねりにしなければなりません。

新しい芽として昨年、大北地域では農業振興協議会がリードして、もてなしネットワークが生まれ、農産物直売所の新たなネットワークづくりが始まりました。農業・観光の中心で、元気で活力あふれる女性が頑張っておられます。今まで以上に女性の皆さんが、自律にむけ積極的になられることは、なによりもうれしく喜びとするところです。

課題が大きければ大きいほど、わくわくこんこんと湧き上がる熱情を感じてなりません。

今年も今までと同様、地域に出て住民の皆さんとじっくり時間をかけ絆を深めながら、結果を出していこうと決意するところです。今年もよろしくお願いします。

長野県議会議員 宮澤 敏文(議会運営委員長)

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